結婚指輪についての記述
赤飯を家庭で食べるシーンといえば、お祝い事の時だ。
コンビニのように日常的に利用する場所に特別な消費シーンを持ち込んでも、消費者に訴えるのは難しいのではと考えた。
であれば、赤飯よりも気軽に食べてもらう方法として、再び「おにぎり」にして扱うことが検討された。
ところが事は簡単に運ばなかった。
「特選赤飯」をただ単に「おにぎり」にすると、味や品質面で重大な問題が発生することがわかったのだ。
白米でおにぎりを作るときには、炊きあがりの白米を2度まで急速に冷やし、その温度を保ったままご飯の中に具を入れておにぎりに成形し、2度のまま配送トラックで各店舗に届けられる。
赤飯の場合、急速に冷やすと粘りのあったもち米が逆にぼろぼろになってしまい、おにぎりの形にすることが出来なかった。
炊きあがった赤飯の温度を徐々に下げておにぎりを作ろうとすると、時間経過と共に雑菌が発生する恐れがあることもわかった。
生産ラインの設備の洗浄回数を増やし、雑菌の発生を抑えてようやくおいしいおにぎりができあがった。
衛生上の問題から最初は気温が低い冬場限定で発売することにした。
96年12月に商品名「赤飯おこわ」として売り出すと、1店舗平均で35個も売れる人気商品に躍り出た。
Sのおにぎり部門では最大の売上高を記録した。
その後も温度管理などの改良を加え、翌年5月には外気温が30度を超えても大丈夫な生産ラインを作り、夏場になっても販売が可能となる体制を整えた。
品質だけなく、消費者が商品に期待する消費シーンを考えて、ヒットに結びつけた典型的な商品となった。
Sで最も販売個数が多いのは「おにぎり」である。
その数は年間で11億個以上にもなる。
1店の1日あたり販売金額は約3万2千円。
平均価格が約102円の「おにぎり」への品質改善は日々行われている。
約6兆円と言われる中食市場の中核商材が「おにぎり」だからだ。
今やコンビニエンスストアだけでなく、デパ地下やスーパー、総菜店、大手食品メーカーまでもが「おにぎり」専門店を展開する時代に入っている。
競争は極めて激しい。
Sと「おにぎり」専門店との違いは、専用工場で大量生産し、トラックで各店舗に配送するSに対して、専門店は店内で炊飯して「おにぎり」を作るところにある。
Sは炊きたての「おにぎり」との戦いに挑んだ。
なぜ炊きたてから作る「おにぎり」はおいしいのだろうか。
「おにぎり革命」と銘打ち2003年から始めた抜本的な改革では、まずは最も基本的なところから商品を見直すことにした。
2003年前半まで、Sの「おにぎり」製法はこんな流れだった。
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